夜の間も列車内の灯りはついたままだったが、ベッドスペースについているカーテンにほどよく遮光性があるため快適だった。

新型車両2等車内はエアコンもしっかり効いていて、念のために持ってきたウルトラライトダウンがさっそく活躍した。

朝方いくつかの駅で途中停車し人が降りていく気配があり、その度にどんなところなのか気になりながらうとうと眠り続けていた。

6時頃に目が覚めトイレに行ったりしていると係りの人が来て手際よくベッドを座席に戻していく。

あと1時間ほどでチェンマイに到着する。

座席から外を見るとバンコクの都会の景色とは異なる、田舎の景色が広がっていた。

洗面台が空いてるタイミングを見て簡単に朝の支度をする。

車窓からの景色を眺めていると日が昇ってきた。

しっかりと外が明るくなってきた。

チェンマイが近づいてきたのでごそごそと荷物を一つにまとめなおす。

駅に到着したらまた移動。

新型車両での快適な旅が終わってしまうのを少し名残惜しく思いながらもわくわくする。

車内アナウンスからしばらくして、列車が停車した。

きっと外は熱いのでウルトラライトダウンも脱いでバックパックに押し込む。

最後に車内の写真を一枚。綺麗で快適な旅をありがとう!

乗客が列車から降りてさっさとそれぞれの目的先に向かう中、わたしたちはゆっくり駅を見て回る。

景色が開けている。朝の静けさや列車まちの人のゆったりした様子にゆったりとした気持ちになってくる。

ちなみにタイ北部とはいえ暑さはある。

チェンマイ到着記念の写真を撮ったりしてひとしきり楽しんで駅から出る。

駅の外には赤い乗り合いバスのソンテウやタクシーが何台か停まっていた。

駅から出るとすぐ運転手から声がかかる。

宿は旧市街のターペー門近くにとってあり、駅からターペー門までは3km弱

タクシーで100Baht、ソンテウで一人50Bahtが相場のようだった。

なんとなく抗いたい気持ちと「もっと安いのもありそう」という欲で、駅の駐車場から出てさらに探してみることにした。

すると「Hi!」と手を振って声をかけてくれるおじさんがいた。

おじさんの乗り物はバイクの左横に屋根とベンチ付きの荷台が付いていて物や人を運べるようになっている。

初めて見る乗り物に興味を惹かれ話していると60Bahtで連れて行ってくれることになった。

おじさんは「さぁ乗った!」という風にバシッとベンチをたたいてニコニコ顔である。

ベンチはバイクの方に向いて風を横から浴びるかたちだった。

想像していなかった乗り物とおじさんとの出会いですでに楽しい。

程なくしてターペー門に到着し、支払いとお礼を言って名前のわからない乗り物から降りる。

まだチェックインには早いが荷物だけ預けに宿に行くとあたたかく了承してくれた。

身軽になりほっとすると急速にお腹がすいてきて店探しを始める。

そこでチェンマイに留学経験のある知り合いから「ジョークは絶対食べて!」と言われたことを思い出した。

ジョークはタイの定番朝ごはん、お粥である。

マップで調べジョークソンペットというお店に向かう。

すぐテーブルに案内されほっと腰を下ろし、美味しそうにおかゆを食べている人たちを横目で見ながらわたしたちも注文する。

あったかく優しい味が移動後の身体に染み渡る。

夫はこんなときでもフライドライスを食べている。

朝ごはんを済ませてお店のトイレを借りると洗面台近くに「嘔吐したら罰金」の張り紙があった。

寝台列車以降、自分にとって新鮮なことだらけ。

チェンマイでの滞在はきっと楽しくなる、と期待に胸を膨らませながらまち歩きにでかける。